この本の中にActivity-Based Planningという用語が紹介されていますが、今の私にはこの用語は結構タイミングよく現れてくれたって感じです。これはソフトウェアを最初にデザインまたは仕様を決める際に、そのソフトが提供する機能の一覧からではなく、そのソフトのユーザが何をするか、何をしたがるかの観点で物事を考えるとの事です。この観点は最初にソフトを設計するとき以外にもソフトのバージョンアップの際にも有効だそうです。その例として、Excelのバージョンアップの際のエフィソードを紹介しています。MSのエクセルチームは彼らのソフトが複雑な会計用業務に一番使われているだろうと考えていたそうです。それが、実際に調べてみたら、簡単なリストの作成と管理でエクセルを使っているユーザが意外と多かったそうです。それで、彼らはリスト管理をより効率的にできる機能を次期バージョンに追加して行きました。その反面、同時期に競争社はインプルブーという、会計機能に特化されたソフトを出資します。但し、そのソフトはリスト管理の機能は持っていませんでした。結果、今でもエクセルは皆さんが一番よく使うソフトの一つとして依然として残っていますが、インプルブーは誰も覚えてさえもいません、と。
まあ、顧客の観点で物事を考える事の大事さを説明する例としてはいい例ですね。最初のActivity-Based Planningの例としてはどうかなとは思いますが。他にも、この本にはユーザと直面するプログラマーにはためになる内容が沢山あるいい本だと思います。英語ですが、そんなに難しい英語でもなく、活字も大きいのでスラスラ読めました。

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